緊急時の口腔ケア方法

緊急時の口腔ケア方法

先日、台風10号が九州地方に上陸しました。これからの季節、台風で自宅からの避難を余儀なくされたり、水が使えなくなってしまったりするケースも想定されます。

 

今回は緊急時に備えて、簡単なお口のケア方法をご紹介します。

①コップに少量の水や洗口液(デンタルリンス)を入れ、歯ブラシをその水で洗いながら歯を磨く
※チューブ入りの歯磨き剤は、洗い流すのに多量の水が必要です。またイソジンガーグルを数滴入れたり、お茶で磨いたりすることも効果的です。

②うがいの際は、一度に多量の水を使うのではなく、2回に分けて強めにブクブクとする
※矯正器具や入れ歯を入れている場合、細菌が増えやすくなります。入れ歯の方は、必ず1日1回は洗浄してください。

 

そしてお口をきれいに保つには、唾液をたくさん出すことも重要です。唾液には抗菌物質も含まれているので、細菌の増加を抑えて炎症を防ぐとともに、口臭の予防にも効果があります。唾液は、舌や顎を動かせることで出てきます。ためしに舌をゆっくり前に伸ばし、元に戻してみてください。これだけでも、多くの細菌が洗い流されます。

また口呼吸を続けていると、ウイルスが口から入ってしまい、新型コロナウイルス感染症を始めとした呼吸器系の病気にもかかりやすくなります。鼻の中の細胞は、ブラシでチリやほこりを体外に出す作用があり、水分でウイルスをも退治します。つまり鼻で呼吸することは、天然のマスクをしているのと同じ状態と言えます。

日ごろからお口の健康を意識することで、常に災害などの緊急時に備えておきましょう。藤山台かわだ歯科医院では、新型コロナウイルス感染症の対策もしっかり行っています。定期健診の際も、安心してご来院ください。

 

参考)日本小児歯科学会 『水の使用を最小限にしたい場合の口腔ケア』
http://www.jspd.or.jp/contents/common/pdf/download/care.pdf